WALL DEN
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- 大分県大分市, Japan
- Anno
- 2018
林立する壁に孔を穿ち住まう
この住宅は、緩と急の上り勾配で二股に分かれる道の間の土地に建つ。敷地の形状は、細長く不整形。この立体的に捩れたような土地に、ランダムに複数の壁が生えては消え、消えては生える光景を思い浮かべた。その壁の群れに、ある瞬間に号令をかけて停止させる。そしてその中程を残してばっさりと切り取り、残された連立する壁の中に住み込むことを考えた。壁に囲まれた場所では南北方向に抜けていて、東西方向には連立する壁によって空間が区切られ、道からの視線から保護されている。区切られた空間同士を移動できるように孔を穿ち、ところどころ繋げてみると、移動する空間や様々なく窪みができた。壁の傾きに沿って、屋根を掛けてみると洞窟のような空間が連なる。真ん中は敢えて屋根を掛けず、光と風を導く小さな広場として取っておく。この場所で、壁を手がかりに暮らし始める準備ができた。居住者は、ここからまたどのように住み暮らしてゆこうかと創造力を巡らせてゆくことになる。