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プロジェクト一覧に戻る- 場所
- 東京, 日本
- 年
- 2011
敷地は都心部にある小さな分譲地。間口が狭く、奥行きの長い「鰻の寝床」は、東京のお馴染みの敷地形状である。本計画では1台分の駐車場を確保しつつ、コンパクトながら豊かな空間を実現するための手法としてスキップフロアを採用した。特徴のある階段吹抜けを介し、地下1階から地上3階まで空間が緩やかに連続することで、階段で接続された空間どうしが密接に関わり合い、独特の一体感が生み出されている。また、全体を白に統一することで空間には抽象性が生まれ、コンパクトながらおおらかなスケールが感じられる手法も、狭小住宅ではもはや常套手段といえよう。空間の中心を貫くスパイラル階段の上部に配したハイサイドライトからは柔らかな光が降り注ぎ、内部空間を隅々まで満たしてくれる。縦に広がる都市空間 を散歩するような一つの風景がこの小さな住宅内に実現されている。