学園大和町の家

奈良, 日本
写真 © Yasunori Shimomura
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建築家
マニエラ建築設計事務所
場所
奈良, 日本
2010

クライアントは4人家族、北側に両親の家、連続した大家族のための地続きの敷地である。敷地は奈良、西の生駒山(標高642m)を控え、2010年で平城遷都1300年を迎える歴史的風土のある地域である。
南側に森林のような既存の樹木のある条件を生かすべく計画に取組んだ。南北に透明感のある空間とし北の両親、南の森林とをインタラクティブなつながりとし、夏は涼風、冬は充分な日照をベースにパッシブとアクティブソーラーを最大限採り入れた計画とした。
家のつくりようは夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。
暑き頃、悪しき住居は耐えがたきなり。
深き水は涼しげ無し。浅く流れたるはるかに涼し・・・と吉田兼好の徒然草にある。日本の地形は北緯24°~46°緯度差は22°、夏は亜熱帯低気圧による暴風雨、冬はシベリア高気圧による厳冬、冬は乾燥、夏は高温多湿、カビ発生の好条件、と様々な事を自然から日本人は学び、環境に適応した技術・文化を向上させてきました。それら既存の知恵をさらに向上させて人にやさしい、人の心を満たすべくデザイン性(パッシブ・自然代謝)、健康性(安全・断熱・気密)・文化性(創造性)等を考慮した環境を今回は追及してみた。
ひだまりの家は南北壁面を全面ガラス(複層)のスケルトン構造による耐久性の高い、又、維持管理のしやすい住空間とし、空気層に囲まれた屋根、壁、大きな開口部、深い庇は自然のエネルギーを蓄え、調整し、又、コンクリート躯体の床面によりダイレクトゲインが充分活かされた気流のない快適な空間とした。又、空間を一体化し空間全体が同じ室温(1F2F共)を実現し、スラブヒーターによるイニシャル及び、ランニングのあまりかからないシステム(深夜電力)により曇った日でも快適にアクティブ・パッシングの併用した快適な環境を生み出し、地球環境負荷の低減に貢献している。

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