Photo © Tetsuya Ito
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Prabha

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Localização
大分県大分市, Japan
Ano
2023

ホテルのような納骨堂

大分県大分市にある妙蓮寺の境内に併設される納骨堂の計画。納骨堂とは、屋外にある墓地ではなく、ロッカーや小型の仏壇など屋内の決められたスペースに骨壺を収蔵することができる「納骨スペース」である。近年日本では、核家族化や人口減少、都市への人口流出などにより、地域に根ざした寺の墓の手入れや継承が負担になり、納骨堂の需要が急速に増えている。 そんな日本において、現代のニーズに即した、未来を見据えたメモリアルスペースをデザインすることは、社会問題の解決といえる。

我々は、よくあるような画一的で倉庫のような暗い雰囲気の納骨堂ではなく、遺族が訪れる際に心地よく安らげるような場所はどのようなものかを、施主である住職と対話を重ね、”故人のための部屋”という理念を表現した、ホテルや旅館のようなおもてなしの感覚のある光あふれる納骨堂をデザインすることにした。プロジェクト名のPrabhaは、古代インドの経典で「光」に由来している。

特徴的なのは、石と松が絶妙なバランスで配された枯山水の庭=「静寂の庭」である。石と松はこの場所にふさわしいものを吟味して選んだ。訪れた人はラウンジで椅子にゆったり座りながら、静かに故人に思いを馳せながらその庭を眺めることができる。また、インテリアデザインは白漆喰の壁と木を使った空間とし、納骨壇の色も通常の黒ではなく、西方浄土の光、夕陽の茜色にするなど、色彩にも配慮している。

今回、境内を整備することも行った。具体的には、宝暦年間1750年頃に建てられた本堂、そして山門、鐘楼、庫裡などを、現在の建築基準法に適合させ、石碑も移設した。それら敷地内に建つ伝統的な形式の建物に、あたらしい納骨堂はうまく調和している。モダンでありながらも建物はバリアフリーで、自動ドア、空調設備、エレベーターを備えた機能性をも併せ持つ。伝統的な建築様式を引き立てるPrabhaのデザインは、全体として我々の企業コンセプトである「未来の古典(Old meets New)」を表現することが出来た。

Architecture: teamSTAR®️
Director, Architect: Eitaro Satake / STAR
Senior Architect: Shinichiro Yamada / Yamada Studio
Main Architect: Kuniyuki Tanaka / moires
Assistant Architect: Jundong Fan / STAR

Structural engineer: Ryotaro Sakata Structural Engineers + Kenchiku Shokudo
Mechanical & Electrical engineer: NoMaDos
Lighting design: Plus y
Sign Design: clip

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